
長野県北部で家を建てるときの「雪対策」は住む人によって大切な項目のひとつですよね。
住み始めてから、「そんなに雪の影響があると思わなかった」「こうしておけば良かった」とならないために!
今回は、雪国で実際に家づくりをしている工務店さんの話をもとに雪国で家を建てる人に、あらかじめ知っておいてほしいポイントをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
❶ まずは積雪量をチェックしよう
まずは、住む(住んでいる)予定の地域で、どれくらい雪が降るのか調べてみましょう。気象データや自治体が公開しているデータから積雪量の目安をチェック。(※気象庁HP過去の気象データ)また、地元の住宅会社さんなら、必ず把握しているので一緒に確認をしておきましょう。
➋ 雪対策は「落とす」か「屋根の上で溶かす」か
雪対策で一番最初に考えるのは「屋根に積もった雪をどうするか」。屋根の雪対策は、大きく分けてこの2つ。
① 屋根の雪を落とす
② 屋根の上で雪を溶かす
雪の多い地域では一般的に「落とす」選択が多いです。理由はシンプルで、溶かす方法は初期費用もランニングコストも高いため。
また、雪を落とす前提になると、建物のまわりに十分なスペースが必要ですが、雪の多い地域では土地が比較的広めなケースが多いので問題ないという背景があります。
敷地に余裕がない、または隣家との距離が近い、高齢者世帯で安全面を優先したい場合は融雪システムを採用する家庭も。ただ初期費用もシステムを動かすお金もかかるため、慎重に判断しましょう。
※今回は「落とす」選択をした場合を例に解説していきます。

❸ 建物の「配置」と「向き」
・隣地・道路との距離、は必ず確認!
雪を落とす設計にする場合、まずは自分や、近隣のお家、周辺道路などの「安全」を最優先に配置しましょう。
・南向きリビングちょっと待って!
一般的に、雪を置く場所は南側がよいとされています。日当たりがいいので雪が消えやすいため適しています。でも「日当たりのいい南に、過ごす時間が長いリビングを持ってきたい」と思う方も多いのではないでしょうか。雪置き場とリビングは、相性があまりよくないため注意が必要です。
リビングには採光や開放感のために大きな掃出し窓を配置することが多いですが、もし雪を落とす場所とした場合次のようなリスクが考えられます。
・窓が割れるリスクがある
・落雪でガラスが割れるリスク
・サッシや網戸が歪む
・雪で窓が埋まって開けられない
・景色が雪の壁になる
また、リビングからの暮らしの動線を考えると次のようなことも考えられます。
・リビングから繋がるデッキが作りづらい
・外構計画がしづらい
(植栽は折れたり枯れやすい、照明や立水栓も壊れやすい)
日々の暮らしや積雪量、敷地や建物のバランスを考えて慎重に計画しましょう。
どうしてもリビングの日当たりを重視したいという場合には2階にリビングという選択もおすすめ。
・玄関アプローチ、カースペースの配置も要検討。
玄関や駐車スペースの配置も要注意。雪を落とすスペース・雪置き場とバッティングしないように気をつけましょう。
万が一、雪置き場と一緒になってしまうと車が出せない、外出時に落雪の可能性があり危険、雪かきが毎回必要など暮らしづらい設計になってしまいます。ただ、溶けずにずっと雪が残ってしまうのも困りますよね。そういった場合に理想とされるのは「南の一部から東寄り」の位置。朝の光で早く溶け始めるため通勤・通学もしやすくおすすめです。駐車スペースにはカーポートを配置するのもよいでしょう。
・じゃあ、落雪側に配置するのは?
落雪側に相性がいいのは「景色や外との繋がりを求めない部屋」。浴室、洗面、トイレ、ファミリークローゼット、パントリーなどを配置するのは、雪国ではよくある考え方です。日々の暮らしでの滞在時間も比較的短いのでおすすめです。

❹ 屋根の「デザイン」
屋根はお家の外観の印象を左右する大切なもの。でも、雪国では見た目やトレンドよりもまず「雪をどう落とすか」を考えます。
・勾配(角度)はゆるすぎないこと
雪を落とす前提の場合、屋根の「勾配」がゆるすぎると雪がとどまりやすくなります。雪が長く残ると、屋根への荷重が増えるため凍結と融解を繰り返し傷みやすいといったリスクが出てきます。
・勾配の「向き」
❸の配置と合わせて、どちらの方向に雪が落ちるのか「勾配の向き」に気をつけましょう。隣地や道路へ越境しないか、駐車スペースや玄関など外との繋がりがある位置は特に注意が必要です。
・軒の「出」
軒があることで外壁に雪や雨が直接当たりづらく、耐久性が変わってきます。窓まわりの劣化対策にもなるため、雪国では軒がある方がおすすめ。
・「ぐし(雪割)」という工夫
屋根のてっぺんに「ぐし(雪割)」を設けることで、雪を一気に滑らせるのではなく、分散させたり、安全な落雪を促します。地域の気候を理解している工務店さんのつくる家では用いられることも多いアイテム。

雪国で家を建てるならおすすめしたいプラス空間
・サンルーム
雪国ではベランダを作ってもほとんど使わないというケースが少なくありません。理由として冬は雪で埋まる、雪解け水や凍結で劣化するなど。雪国でなくても、一年を通して花粉や黄砂の影響、共働き世帯の増加により室内干しを選択する家庭も多くなってきました。天気に左右されず、昼夜も関係なく使えるサンルームはとってもおすすめ。
・風除室
雪国でよく見かける玄関前のスペース「風除室」。冷たい風が直接室内に入らないため玄関の温度低下を防げる、雪や濡れたコート、除雪道具を一時的に置けるなど雪国に住む人にとって快適に過ごすためのプラスワン空間。
PLUS ONE. 雪国の家の耐震等級
雪が多い地域は地震の揺れだけでなく、積雪とのバランスを加味するため「等級2」を標準としている会社が多いです。積雪1mでは約30トンの重みになるため、その重みと地震の揺れを一緒に考えた場合、通常とは大きく異なる計算が必要になります。よって、積雪地では「耐震等級2」が理想と考えるとよいでしょう。近年、全国各地で地震が頻発する中で、最高等級の耐震等級3を標準仕様とするハウスメーカーが増えていますが雪国の場合を考えているかは会社ごとに異なります。気になる会社がある場合、積雪地域ではどうかを必ず確認しましょう。こちらのコラムもチェック▸
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株式会社村上建設/サラサホーム北信
取締役取締役専務 中野営業所所長 飯田 龍介
宅地建物取引士
雪深い中野・飯山などの北信地域を中心に住まいづくりのお手伝いをしています。雪国での家づくりはしっかりした雪対策で、住んでからの暮らしの快適さが変わってきます。家づくりに不安を感じている方、気軽にお訪ねください。
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