BUILDER’S VOICE
有限会社関工務店
代表取締役 関 博之
Hiroyuki Seki
お客様との関係を深く築いて「家族のような存在」になれるよう心がけていますね。楽しいことやうれしいことはもちろん、悲しいことも共有できたらと思っています。
以前、お客様から「おばあちゃんが亡くなったので、仏間をつくってほしい」というリフォームの依頼があって。最初にお伺いした時はご家族の表情も暗く、気持ちがふさぎ込んでいる様子でした。でも、工事が進むにつれてご家族の表情が和らいでいったんです。みなさんの顔を見て、私も少し安心した気持ちになれました。そんな風にお客様の想いに寄り添いながら家づくりをしていきたいですね。住宅って、すべての人間ドラマが詰まっているものだと考えています。笑いも涙も受け入れられる器でないといけない。全部の気持ちを包み込んでくれる家をつくりたいなと思います。


上/同社の工場にてインタビュー。「何喋ればいいかな~」と、ゆったりとした雰囲気と口調で相手もリラックスできる
下/使う素材にもこだわりを持つ同社。「自然素材は表情があって風合いもいい。身体にも優しくおすすめしています」
住む人の居心地のよさを一番大切にしています。私がまだ設計士として駆け出しだった頃に、ある新築の家にお伺いする機会がありました。その家はなんだかすごく暗くて。とても居心地のよい空間には感じなかったんです。「これってもっと設計で良くなるんじゃないのかな」って思ったのと同時に、「同じ土地や条件でも、設計の仕方一つで良くも悪くもなる。ずっと同じ場所に住み続けるのだから住む人が本当に心地よいと思える空間をつくりたい」と思いましたね。
何帖の空間が欲しいとか、家でこんなことがしたいとかが具体的でない方も多いと思います。私はまず、どんな空間にいたら「居心地がいいだろう」と一緒に考えるようにしています。「こんな色合いだったら落ち着くかな」、「窓からどんな景色が見えたらうれしいかな」っていう日々の暮らしをたくさん思い描いてみてほしい。家づくりを単なるモノづくりではなくて、家族が本当に安心して住める「居場所づくり」をしたいですね。


上下/オリジナルの家具も製作している。「空間に合わせたデザイン、家具の配置などのご提案もしています。」写真はテーブルになる予定の材木。
新築と違ってリノベーションは様々な制限がありますが、その制限をあえて楽しんでいます。その建物によって、リノベで生まれる変化が一つひとつ違うのが最大の魅力ですね。お客様からの「こんなに素敵になったんだね!ありがとう」っていうリアクションもうれしい。実際に暮らされていた場所だからこそ、より快適さを感じていただけることも多くやりがいがありますね。
工事を進めていくタイミングで、計画とは違う予期せぬものが発覚することもたくさんありますが、反対にその建物の特徴として活かすことを考えるのがとても面白いです。以前携わった物件で、天井を解体している時に図面上では無かった屋根裏に空間があることがわかったことがあって。せっかくだからその空間を活かして、子どもが遊べる秘密基地のようなスペースにしては?とか、天井の形を斜めにして開放感を出すのもいいかも!って、いろんなアイディアが広がりましたね。現場で建物を眺めながらどうしようかなと考えたり、お客様と相談しながら一緒に作っていくその過程もリノベーションならではの魅力ですね。


上下/大規模なリノベーションを得意とする同社。築45年の自邸もフルリフォームして自然素材たっぷりの明るい住まいに生まれ変わった。事例はこちら▶穂保の家。玄関ホール上部は梁が現しになっていて以前の住宅の面影が残る
関 博之
Hiroyuki Seki

「みなさんそれぞれの理想の暮らしはあるけれど、すべてに共通しているのは“幸せに暮らしたい”ということ。それを叶えるにはまず安心して暮らせる空間が不可欠」と話してくれた関さん。居心地のよい空間を一緒に考えながら提案してくれる。
PARTNER’S VOICE
株式会社清水住建工業 坂口

口数は多くないですが、一言一言じっくり考えながら心を込めて熱い思いを話してくれる関さん。お仕事以外でも地元長沼のために様々な場所でご活躍されていて、地域を大切にする姿も魅力です。