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「長野県で屋根ソーラーの補助金がもらえるらしい」——そんな話を聞いたことはあっても、具体的にいくらもらえるのかまでは知らない、という方も多いのではないでしょうか。
実はこの補助金、太陽光発電だけを対象にした制度ではありません。 太陽光発電・蓄電池・V2H・電気自動車(EV/PHEV)という4つの設備を組み合わせて導入することを想定した、長野県独自の制度です。 組み合わせ次第で最大65万円の補助が受けられます。
本記事では、この「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」について、公式資料をもとに対象者・金額・申請の流れをやさしく整理しました。 名前の由来にもなっている、国のV2H補助金との関係もあわせて解説します。
この記事でわかること
・「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」とはどんな制度か ・対象になる住宅・条件と、もらえる金額(最大65万円) ・申請の流れとスケジュール、注意点 ・国のV2H補助金と併用できるのか ・何から始めればいいか、相談先の目安
対象となる方:長野県にお住まいで、屋根ソーラーの補助金があるらしいと聞いたものの、内容はよく分かっていない方
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Q1. お住まいは新築ですか、それとも今住んでいる(既存の)住宅ですか?
これから建てる新築住宅
⚠️ 残念ながら、この補助金は「既に住んでいる既存住宅」限定のため、新築では対象外です。V2Hを導入予定なら、国のV2H補助金(最大130万円)は新築でも対象になり得ます。
今住んでいる既存の住宅
Q2. 太陽光発電は、既に設置済みですか、それともこれから新しく設置しますか?
既に設置済み(蓄電池・V2H・EVを追加したい)
✅ 既設の太陽光と組み合わせる形で、蓄電池・V2H・EVいずれかの区分(15万〜35万円)が対象になり得ます。太陽光そのものの入れ替え・増設は対象外です。
これから新しく設置する
Q3. 太陽光と一緒に、蓄電池・V2H・EVのいずれかも導入しますか?
いいえ、太陽光だけ設置したい
⚠️ 残念ながら、太陽光発電システム単体はこの補助金の対象になりません。蓄電池・V2H・EV/PHEVのいずれかとセットで導入する必要があります。
はい、蓄電池・V2H・EVのいずれかもセットで導入したい
✅ 組み合わせにより20万〜65万円が目安です。V2Hを含む場合は、国のV2H補助金(最大130万円)とあわせて使える可能性があります。
【制度概要】どんな補助金?なぜ「クルマとつなぐ」なのか
正式名称は「信州の屋根ソーラー普及事業 クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」。 実施しているのは長野県環境部ゼロカーボン推進課で、国の制度ではなく長野県独自の補助金です。
「クルマとつなぐ」という名前のとおり、太陽光パネルを屋根に載せるだけでなく、発電した電気を蓄電池にためたり、V2Hを通じて電気自動車と行き来させたりすることで、住宅のエネルギーを自立させることを目的としています。 太陽光発電・蓄電システム・V2H充放電システム・電気自動車等の導入という4つの区分があり、それぞれの区分ごとに上限額が決まっています。
【対象者】あなたは対象になる?
- 長野県内に居住する個人(県税の滞納がないこと)
- 対象住宅は県内の既存住宅のみ。新築は対象外です
- 太陽光発電・蓄電池・V2Hは、「信州の屋根ソーラー認定事業者」との販売契約による新規設置が条件です。 既に設置済みの設備の入れ替え・増設は対象外です
- 環境省の「うちエコ診断」(WEB版・無料)を受けることが条件です。 自宅の光熱費やライフスタイルを入力すると、省エネのアドバイスがもらえる国の診断サービスです
- 太陽光パネルは原則、住宅の屋根の上に設置することが条件です
「信州の屋根ソーラー認定事業者」とは、太陽光発電の普及に積極的に取り組む地域の事業者として長野県が認定した業者のことです。 太陽光・蓄電池・V2Hを導入する際は、必ずこの認定事業者と契約する必要があります(一覧は長野県公式サイトで確認できます)。 一方、電気自動車の販売店・リース会社には認定制度自体がなく、特に決まった業者を選ぶ必要はありません。
【いくらもらえる?】組み合わせごとの金額
補助金額は、導入する設備ごとに「実費」と「区分ごとの上限額」の低い方を計算し、導入した区分の額を合算する仕組みです。 太陽光単体では対象にならず、必ず他の区分とのセットが必要になる点がポイントです。 なお表中の「ZEH(ゼッチ)」とは、太陽光発電や省エネ設備によって消費エネルギーを実質ゼロに近づけた住宅を指す国の制度用語で、対象となる蓄電池の型番は国のZEH関連サイトで確認できます。
| 区分 | 主な条件 | 上限額 |
|---|---|---|
| 太陽光発電システム | 出力10kW未満。単体設置は不可(他区分とのセットが必須) | 5万円 |
| 蓄電システム | 蓄電容量4kWh以上、国のZEH化等支援事業の対象製品 | 15万円 |
| V2H充放電システム | 国の充電・充てんインフラ導入促進補助金の対象設備として登録済みのもの | 20万円 |
| 電気自動車等の導入 | CEV-PCの車両導入補助金の対象車(EV・PHEVのみ)。太陽光との組み合わせが必須 | 25万円 |
代表的な組み合わせでの目安は次のとおりです。
| 導入する組み合わせ | 補助額の目安 |
|---|---|
| 太陽光+蓄電池(新規セット) | 20万円 |
| 太陽光+V2H(新規セット) | 25万円 |
| 太陽光+蓄電池+V2H(新規セット) | 40万円 |
| 太陽光+EV/PHEV導入(新規セット) | 30万円 |
| 太陽光+蓄電池+V2H+EV/PHEV導入(フルセット) | 最大65万円 |
| 既設太陽光+蓄電池のみ追加 | 15万円 |
| 既設太陽光+V2Hのみ追加 | 20万円 |
| 既設太陽光+蓄電池+V2H追加 | 35万円 |
| 既設太陽光+EV/PHEV導入のみ | 25万円 |
なお、この補助金は県の予算の範囲内での交付です。 年度途中で予算上限に達すると、申請期間中でも受付が終了する可能性があるため、検討しているなら早めに動き出すのがおすすめです。
【申請の流れ】窓口とスケジュール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請窓口 | お住まいの住所を管轄する地域振興局環境関係課(県内10か所にあります)の環境関係課へ紙申請または電子申請 |
| 受付期間 | 令和8年4月22日(水)〜令和9年3月12日(金)までに実績報告を完了する必要あり |
| 事業着手後の注意 | 認定事業者との契約(事業着手)から7日以内に着手報告が必要 |
大まかな流れは、①環境省「うちエコ診断」(WEB版)を受ける → ②信州の屋根ソーラー認定事業者に相談し見積りをとる → ③認定事業者と契約(契約日が事業着手日)→ ④着手から7日以内に着手報告 → ⑤工事完了・支払完了後に交付申請と実績報告をあわせて提出、という順番です。 書類の準備は、認定事業者に相談すればほとんどの場合サポートしてもらえます。
なお、EV/PHEVをリース契約で導入する場合は、契約期間が4年以上必要という条件もあります。
【併用関係】国のV2H補助金と一緒に使える?
V2Hを導入する場合、長野県のこの補助金とは別に、国のV2H補助金という制度もあります。 V2H本体費用の半分(上限75万円)と工事費の全額(上限55万円)、あわせて最大130万円が交付される、長野県の補助金よりも金額の大きい制度です。
実は長野県の補助金のV2H区分は、対象条件として「国の充電・充てんインフラ導入促進補助金の対象設備として登録済みのもの」を求めています。 つまり長野県自身が、国のV2H補助金の対象機種であることを前提にこの区分をつくっており、2つの補助金は最初から組み合わせて使うことが想定されていると考えられます。
長野県側(クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金Q&A)の回答
Q.国や市町村の補助金との併用はできますか。 A.「この補助制度では、国や市町村の補助金との併用を制限していません。ただし、補助制度によっては県の補助金との併用を制限している場合がありますので、詳細は国又は市町村にご確認ください。」
国側(CEV-PC交付規程)の規定
「国の他の補助金と重複していない申請であること。(地方公共団体の補助制度は、本補助金と重複して申請できる場合があります。詳しくは、各地方公共団体へお問い合わせください。)」
つまり結論としては、原則として併用できます。 既に太陽光を設置済みでV2Hだけを新設する場合、長野県の補助金(V2H区分・上限20万円)+国のV2H補助金(最大130万円)で合計最大150万円が目安になります。 太陽光・蓄電池・EVもまとめて新規導入する場合は、長野県側の補助額(最大65万円)に国のV2H補助金(最大130万円)が加わり、合計最大195万円前後が目安です(EV車両自体の購入補助は別制度です)。
ただし1つだけ注意点があります。 国と長野県の両方が「同じV2H設備・同じ工事」を対象にしているため、一般的な補助金のルールとして「補助金の合計額が、実際に支払った金額を超えてはならない」という考え方が適用される可能性があります。
また、申請の「着手」のタイミングにも違いがあります。 長野県側は認定事業者との契約がそのまま着手になりますが、国のV2H補助金は交付決定の通知が届くまでV2H機器を発注できません。 太陽光の工事は先に進めてよくても、V2Hだけは国の交付決定を待つ必要があるため、この順番を業者としっかり共有しておきましょう。 国のV2H補助金そのものについて詳しく知りたい方は、あわせてこちらの記事もご覧ください。
よくある質問
Q. 太陽光発電だけを設置したいのですが、補助金は使えますか?
A. 太陽光発電システム単体では、この補助金の対象になりません。蓄電池・V2H・EV/PHEVのいずれかとセットで導入する必要があります。
Q. すでに太陽光を設置していますが、蓄電池だけ後から追加できますか?
A. できます。既設の太陽光と組み合わせる形で、蓄電池・V2H・EVいずれかの区分(15万〜25万円)が対象になり得ます。ただし、太陽光そのものの入れ替え・増設は対象外です。
Q. 新築を建てる予定ですが、この補助金は使えますか?
A. この補助金は既存住宅限定のため、新築の場合は対象外です。V2Hを導入予定であれば、国のV2H補助金は新築でも対象になり得ます。
Q. 「うちエコ診断」とは何ですか?必ず受けないといけませんか?
A. 環境省が実施している、自宅の光熱費やライフスタイルを入力すると省エネのアドバイスがもらえる無料の診断サービスです(WEB版)。この補助金を利用するには、受診が必須の条件になっています。
Q. 認定事業者は自分で選べますか?
A. 長野県が認定した「信州の屋根ソーラー認定事業者」の一覧の中から選ぶ必要があります。
Q. 予算がなくなったら申請できなくなりますか?
A. その可能性があります。県の予算の範囲内での交付のため、申請期間中でも予算に達し次第、受付が終了することがあります。検討しているならできるだけ早めの相談・申請をおすすめします。
まとめ
「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金」は、県内の既存住宅にお住まいの方が、太陽光発電・蓄電池・V2H・電気自動車を組み合わせて導入する際に、長野県から最大65万円の補助が受けられる制度です。 太陽光単体では対象にならない点、既存住宅限定である点、信州の屋根ソーラー認定事業者との契約が条件である点を押さえておきましょう。
V2Hを導入する場合は、国のV2H補助金(最大130万円)との併用も原則可能で、組み合わせ次第では合計150万円〜195万円前後の補助が目安になります。 まずは環境省の「うちエコ診断」を受け、認定事業者に見積りを依頼するところから始めてみましょう。
補助金活用のご相談はお気軽に
「自分の場合はどの組み合わせが対象になるのか分からない」「見積りと合わせて申請のスケジュールも相談したい」といった場合は、お気軽にお問い合わせください。
出典:長野県環境部ゼロカーボン推進課「クルマとつなぐ屋根ソーラー補助金 交付要綱・Q&A」、一般社団法人次世代自動車振興センター「令和7年度補正予算 V2H充放電設備の導入補助金」(最終確認:2026年7月)